フリーランスSEという働き方が、以前よりも有名になってきました。
こちらをご覧の皆さまも、「フリーランスになると単価が上がる」、「フリーランスの方が自由度が高い」そんなイメージをお持ちではないでしょうか。
でも、いざフリーランスSEになろうと思っても
- 本当に仕事はあるのかな?
- なんでフリーランスになった方が稼げるんだろう?
- ずっと会社員だったのに、いきなりフリーで大丈夫だろうか?
そんな不安がある方も少なくないと思います。
今回はフリーランスSEについて気になっている方向けに、フリーランスSEと会社員SEの違いをお伝えしていきます。
Contents
会社員SEとフリーランスSEの良いところ
働き方のイメージ | 経験面 | 案件選択の自由 | |
---|---|---|---|
会社員SE | 正社員として 自社サービス or 客先常駐 | 1~3ヶ月の研修有 経験無くても先輩と共に現場入れる | 基本的に会社の指示が大前提 |
フリーランスSE | 業務委託契約で客先常駐 | 即戦力が大前提 | 経験とタイミング、先方とのやり取りで案件を自分で選択できる。 (単価、案件内容、稼働時間など比較可) |
※青字がポジティブ面、赤字がネガティブ面
上記を抑えた上で解説します。
会社員SEの良いところ
●経験が少ないうちから現場に入れる
なんやかんや言いながらも会社に守られながら現場経験を積むことができる点は魅力。
スキルが未熟なうちでも、安定した収入の保証付きで実践経験を積むことができます。
主にIT業界はSIerと呼ばれ多層構造となってるプロジェクトに参画する構造が一般的です。
そんな現場にどうして経験の少ない人が入れるかというと、会社同士の信頼関係があり「この会社の社員なら大丈夫」と判断され一定の担保があるから「まぁ新人数名なら、この先輩がいるようだしいいか!」的な流れになります。
会社の名前で経験浅くても成長の機会が得られる。
それがフリーランスSEにはない会社員SEの強みです。
●とはいえデメリットは?
「未経験OK」という響の良いセリフが結構ありますが、実際は少しの研修であとは経歴盛って客先案内する自称IT企業の名ばかりエンジニア派遣業が後を立ちません。残念ながら。
これがSIer業界と言われる国内のIT業界の闇部分です。
客先常駐全てが悪いとは思っておりません。中には現場での環境がよくスキルアップができる環境もありますが、ただ評価する上司が現場に居ない前提のため正当な評価は得られないでしょう。
例えば、
- 客先にて相手都合で多忙であっても現場に居ない自社の上司からすると「お前のスキル不足」という一言で片付けられる
- 現場で雑務ばっかで開発スキルが成長していない状態でも、勝手にスキルアップしてると勘違いして次現場はスキルある大前提で紹介する
このように本人の思いとミスマッチが多いのが、SIer業界と言われる国内のIT業界の闇部分です。
フリーランスSEの良いところ
●単価だけでなく、案件も選べる
私は、案件を選べることこそがフリーランスになる一番のメリットだと思っています。
会社員SEの場合、会社の都合で指示された案件にしか入れないため、会社によっては汎用性の低い業務しか任せられないまま時間が経ってしまいます。
しかし、フリーランスSEになれば案件内容もよりどりみどりで自分で選べます。
そのため、ご自身のタイミングでスキルアップを求めプロジェクト終了後に契約を終了し、別現場へ移動することが可能です。できる業務の幅が広がれば、もっと高度な案件に挑戦できます。
●とはいえデメリットは?
会社員のように雇用の保証はありません。プロジェクト予算によるので予算を削る方向で動けば当然フリーランスなどの非正規社員から契約終了を告げられ、また別の現場へ…といった流れです。
しかし、一般的にデメリットと紹介されていますが私はメリットだと感じてます。
契約終了後、経歴も当然グレードアップするため、より高単価&高レベルの案件にチャレンジも可能でより成長の機会を得られます。
それに会社員も雇用保証な時代でもないので、先々を考える早いうちに行動した方がベストであることは変わりません。
フリーランスも会社員も、仕事内容は一緒
改めて比較してみましょう。
- 会社員SE…雇用元の正社員として、客先に常駐
- フリーランスSE…業務委託契約で、客先に常駐
上記比較して見てわかるように「客先常駐」であることには変わらない。大きく違うのは「雇用形態」だけです。
ただフリーランスSEになると、契約している会社(一般的にエージェント)からの契約金額と記載されるのでピンハネがありません。(しかし契約金額や注文金額を明かさない悪徳な会社もアリ)
つまり、どういうことかと言うと全く同じ仕事内容で貰える収入が増えることに繋がります。
さらに会社員時代は新人育成や会社の雑務等が減りますから、自分の時間も増えます。
会社員SEからフリーランスSEになるだけで収入が増え、稼働時間が現象します。私が当ブログやセミナーでフリーランス化を推奨している理由はこれです。で、増えたお金と時間をどのように活用するか?むしろソコが脱社畜できるか!の重要なポイントです。それが次項にて説明していきますね。
フリーランスSEに向いている人、向いていない人
「じゃ、自分はフリーランスSEに向いてるの?」って疑問に思うのではないでしょうか。
これまでの流れで会社員SEなら大抵フリーランスSEになっとけば良い!という結果には基本変わりはないのですが、タイプによってはむしろマイナスになる傾向があります。
私はフリーランスなって約4年現場で働き、その後2年間キャリアコンサルタントとして活動していましたが、フリーランスならない方がこの人のタメだな、、、と思った方も多数います(結果、1年後フリーになってマイナスになり後悔している人も意外と多いです。)
フリーランスSEになった方がいい人物像とは?
フリーランスSEになると時間とお金が増えます。その増えた時間とお金を使って、目的を達成するための自己投資ができる人はフリーランスSEに向いています。向上心高い人が向いてます。
私の相談者には、
- 個人で事業を始めた方(IT関係問わず)
- スキルや今までの経験を活かし講師になった方
- プログラミングスクールのメンターとして活躍している方
- 現場で培ったスキルを活かしリモートワークの副業
- (私のプロジェクトですが)サービス開発でスキルや経験を一気に身につけポートフォリオ構築
などなど、フリーランスSEになって増えたお金と時間を自己成長に繋げる方は向いています。
現に、楽しく仕事を続けやりがいを感じれてる人が多数です。
フリーランスSEに向いていない人物像とは?
「スキルはそのままで、時間とお金が増えからそれでいい!」と言う現状維持前提のマインドをお持ちの方は勧めません。
また、紹介してくれるのが大前提という初めから上から目線の方は私からは絶対勧めません、他へ行ってください!と伝えています(他に行って失敗された方は大勢います。)
当ブログでは繰り返しお伝えしていますが、フリーランスSEになるまでよりフリーランスSEなった後が重要です。
フリーランスSEにならない方が良いと思う人物のポイントとして
- スキルアップのための努力をしない(スキルアップする目的が無い)
- 増えたお金と時間を浪費する
- 「楽して稼ぐ」が標準スタンス
- フリーランスになったのに会社員感覚(一人社長としての自覚無し)
フリーランスSEになった後も常にスキルアップを視野に入れない方であれば、フリーランスSEとしてやっていくのは難しいでしょう。
未経験でもフリーランスなれるの?
「未経験からフリーランスSEへ!」
なんて煽り広告があるからか、未経験の方からのお問い合わせが増えています。
結論から言うと未経験からフリーランスSEは難しい。冒頭で説明しましたが会社員SEと違い即戦力が求められるため、現場経験に基づく知識がないと絶対に無理です。
なので、「プログラミングスクール卒業後にフリーランスなれます!」と謳るブログが目立ちますが、卒業後いきなりフリーランスになるのは難しいです。まだ人に見せられる、説明できる実績が無ければ無理だと思った方がいいでしょう。
補足:
厳密にはフリーランスSEとフリーランスエンジニアは違う。と伝えています。その違いを以下の記事に明確に伝えております。一読ください。「フリーランスSE」と「フリーランスエンジニア」って何が違うの?
https://xn--se-ij7e50l.jp/post-5384
未経験からフリーランスSEを目指したい!という方は、まずは会社員としてSEの仕事に就くことをお勧めします。可能ならばこれまで散々述べてたようにSIer業界は会社によってエンジニアとしてのスキルを身につけられない可能性が高いため、自社サービス開発を行う企業などを推奨します。
会社員SEとして経験を積み、さらにステップアップを狙う意味でフリーランスSEになることを意識してみて良いと思います。
結論:会社員SEとフリーランスSEどっちがいい?
さて、これまでの内容を通してあなたはどちらへ振り切りますか?
私の結論としては現時点で会社員SEとしての経験があるのならば、フリーランスSEになることを強くお勧めします。
総じて大きく3つの理由にまとめるならば、以下が挙げられます。
- 会社員だから安定という考えはもう古い。リストラは今後増える
- フリーランスSEの方が案件内容を選べるためスキルアップ容易(来たる実力時代に備えれる)
- 収入と時間が増えるため、スキルアップ(副業などの実践を通じてでも)に注力できる
「フリーランスになってからの目的」の話しが出ましたが、たとえ今は決まっていなくても時間とお金が増えてから探せば良いのです。
実は私の相談者のほとんどがフリーランスSEになってから目的ややりたい事を模索しています。ゆっくりでもいいので、それでも前に歩を進めていくのが効果的です。
より深い話しを伺いたい方は是非講座に足を運んでみて下さい。