1年振りと思えるぐらい久しぶりにブログを書きます。
『フリーランスの指南書』として結構投稿していましたが、全く投稿しなくなりました。。。すいません。
ただ言えるのは、ブログを書き始めた2014年から想定通りエンジニアはフリーランスが主流となる時代になってきております。
そもそもIT業界のピラミッド構造がおかしいわけなので、ようやくブログ内で言い続けてきた能力主義の時代に変わってきたんだなぁって感じがします。
こう時代の大きなうねりを感じると、こぞって時代の流れに合わせたサービスが出てくるわけなのですが、最近ちょっとあまりにも無責任だな、、、と思った某プログラミングスクールのアドバイスがあったので、久しぶりにブログにまとめたいな。って流れで書いてます笑
「44歳未経験だけど、月収50万円欲しいからフリーランスエンジニアなりたいけどなれるか?」
と言う質問に対して、「年齢を言い訳してはいけない」
「スキルがあればいつでも稼げる」
という某スクールの回答。間違いではないし夢を与えたいけど、現実的に見て私は案内できない。。。
— みやぎひろし@元社畜🐷ウチナ〜起業家 (@2nd_carrier) July 8, 2019
これは私が非推奨のプログラミングスクールが回答した言葉を見て「なんと無責任な!」と思い投稿したツイート。
※ちなみにプログラミングスクールについて煽り文句がヒドイという記事はコチラ
【検証】プログラミングスクール卒業したらフリーランスSEになれるは本当?元フリーランスSEが検証
「年齢を言い訳にしてはいけない」はホントその通り。
ただ、相談者は44歳(投稿にはないけど現在、無職)。
スクールの運営者なので
「スクール卒業後フリーランスなれます。年齢は言い訳。スキルがいつでも稼げる。だからスクールへ通いなさい。」という主張でしょう。
転職ではなくフリーランスです。フリーランスを目指す理由は単純にお金でしょうね。
「諦めなければ夢は叶う。」と言ってあげたいところですが、現実的に考えて私は勧められないです。
今回はそんなお話を徹底解説^^
未経験でフリーランスエンジニアを目指す方はぜひ参考にしてほしいです。
Contents
スクール卒業→フリーランス、需要が無いという現実
「年齢を言い訳にするな!」はその通りです。僕も言い訳にするなって側の人間です。
フリーランスって大きく分けて2種類あるんですよね。
- 自分で仕事を取れるタイプ
- エージェントなどを経由しての常駐型タイプ
前者の場合は、プロフェッショナルな立ち位置です。
質問者は「月収50万円欲しいからフリーランスエンジニアなりたい」とハッキリ言ってるのと、このスクール運営者が指しているのは後者の常駐型。
無責任なキレイゴト
私も後者だったので現時点ではエンジニアにとって収入アップにもつながるため推奨している面もあります。
しかし、年齢は一番ネック。
体力?いや違う。単純に需要です。
残念ながら、今の時代44歳未経験でスクール卒業したからと言って、業界に入れるとは思いません。ましてやフリーランスでなんて、受け入れ側としてもリスクでしかないです。
そもそもフリーランスは即戦力で、しかもエンジニアが活性化しているこの状況で未経験44歳から入る訳で、同じ土俵で戦うのは結構厳しいです。(趣味、もしくは個人でプロダクト開発とかなら良いと思います!)
例えば小学生が「将来はプロ野球選手なりたい!」というなら少しは期待できます。
しかし、20代前半の未経験な若者が同様のことを言うとどうですか?
小学生に比べてスタートが遅い分、確率は低くなりますよね?不可能ではないです。
あなたは勧められますか?って話。
少なくとも私は安易に「プロ野球選手になれるから諦めるな!」って言えないです。そんな無責任な。
で、冒頭のエンジニアの話はそれと同じなわけで。
客先を騙す「なんちゃってエンジニア」
「いやいや、未経験でもフリーランスなった!って言うてるやん!」
って聞こえてきそうですね。まぁ簡単です。
- 経歴盛りモリ(まずスクール受講期間(半年〜1年)経歴とする)
- 現場へいき実践。大抵初回は1ヶ月〜3ヶ月でバレてクビに→でも経歴はプラスへ
- もしくは人海戦術のようなテスター案件へ常駐→でも経歴はプラスへ
- まぁこう続けてると、実務経験は増えていく
スクール卒業後にフリーランスとしてスタート切れるのは魅力的ですが、単純に考えて常駐先からすると経験十分なエンジニアが欲しいんですよね。
が、しかしいざ契約してみるともちろんレベルが浅く。。。常駐先はカンカン!
実際、私がフリーランス時代「なんちゃってエンジニア」が横行してたのも事実。
仕事を取れる、けど経歴を詐称してまで案内することが果たしてエンジニアのためなのかは今の時代微妙ですけどね。
もしかしたら、この44歳未経験者がスクール卒業後に出される経歴は「44歳の業界経験5年」とかになるのかなって思います(笑)
これでフリーランスで活動できたとして「44歳未経験でもフリーランスなれた!」って堂々と言えるのかは疑問ですね。(1~3ヶ月でクビ、契約終了を繰り返し経験を積む。)
私が回答するのなら、以下のようなアドバイスかなと。
- 44歳でも別に不可能ではない。ただいきなりフリーランスは需要ない。厳しいけど転職は?
- 今までやってきた経験を活かしつつ、副業や趣味の一貫で開発するか、クラウドソーシングからなら?
- 別にエンジニアが全てではない。
ただ、転職を勧めたいわけでもないです。
転職したとしても、今までの環境に耐えられるか?が結構重要なので、それも踏まえて個人的には2,3を案内してしまうかなと思いますね。ちょっと現実的ですが。
エンジニアは今後も安泰か?→結論「否!」
エンジニアは儲かる、高給という話はまぁ事実。私もエンジニア(特にSIer業界で働くSEに向けて)はフリーランスなるべきだと提唱しています。
ただ、このスクール塾長が唱える「エンジニアは今後も安泰」という表現は警鐘を鳴らします。
まぁ理屈としては、
AIやブロックチェーン、新たなテクノロジーが生まれてくる。
そしてそのテクノロジーを扱えるのはエンジニアですよね。
なのでエンジニアは今後も需要がある。
という考えなんだろうな。
間違えではない。でもちょっと訂正するならば
訂正前>なのでエンジニアは今後も需要がある。
訂正後>なのでハイスキルなエンジニアは今後も需要がある。
という表現が正しいかなと。
AI使えたら仕事はあるんでしょうけど、もう研究職レベルの範囲だと思うんですよね。
簡単なレベルならいいですが、数学とか勉強するレベルなので文系でもエンジニアなれますって表現が完全理系オンリーみたいなわけで。
(ちなみに文系な私は元エンジニアでしたが、話聞いただけでお手上げです笑)
エンジニア不足と同時にくる「エンジニア余剰」
私は2022年に働き方に大きな波が来て、IT業界も大きく時代が変わるとみています。(対談、セミナーとかで話しています。よければどうぞ)
そこで重要なのが「エンジニア余剰」問題です。
- AIだけでなくRPAの導入による効率化(人材コストカット)
- スタートアップ買収による新規事業開拓(効率化)・既存事業の縮小
- オフショアへ発注、もしくはグローバル人材の活用
これは「フリーランスだから危険」とかの問題でなくて、会社員も同様ですね。まぁ簡単にいうと副業OKを国が大々的に推進時点で、リストラ要件(整理解雇の4要件)が緩くなることも考えられるので今のうちに対策も立てた方がいいね、という流れなるわけなので。
もちろん、安泰のハイスキル層は今後も需要が高まるかなと考えてます。
が残念ながら国内IT人材の多くは、大抵SIer企業勤めで業務系システム改修や、場合によってはドキュメント整備がメインといったケースも多いというのが事実です。
結論「エンジニアは今後も安泰だ」というのは一部のハイスキル、かつ今後もスキルを磨けるエンジニアであることは絶対条件かなと。
とはいえ、悲観的にみることでなくエンジニアは多様な視点を持てば色々とできることがありますので、ぜひ現状の一つのコトだけに囚われず、今のうちに視野を広げて多様にチャレンジしてみるといいと思います。
経験を活かせ
最後はなんか未経験とか経験者とかごちゃ混ぜな話になってしまいました。。。すいません^^;
伝えたいことはシンプルです。
最近「エンジニアになれば儲かる」という煽り文句は非常に多く、自分の気持ちに寄った言葉を鵜呑みにしてしまうケースが多いです。
「人は見たいように見て、聞きたいように聞く」
残念ながら冒頭の44歳が某スクールへ入校したら、まぁブログ本文内にあるような流れになることでしょう。
相談者は無職ということで現在の経験は確かに活かせないかもしれませんが、もしこのブログを読まれた方は「フリーランス(エンジニア)なったら稼げる」という視点ではなく、自分の経験にプラスしてエンジニアの力が身についたらアレもできる、コレもできる。といった視点が一番良いかなって考えてます。
結果、今の経験を拡張→仕事を拡張→収入倍増、みたいな流れになるんです。
目的がお金のためだと、ブログ内で謳った市場に流されてしまう。
フリーランスなら、やはり「仕事がある」という視点も大事ですが「仕事を創る」という観点も見るべきかなというのが私の意見です。
ふ〜
久しぶりにブログ書いたら疲れた^^;
長文ありがとうございました!!