あなたは、ITゼネコンのピラミッド構造について理解されていますか?
今回は、ITゼネコンのピラミッド構造における、自分の位置を把握した上で、転身・転職をどのようにすべきかについてお話させて頂きます。
動画でも同様の内容をご紹介しております。
実際に転職された方の話を伺った内容、また相談内容を元に記事に起こしています。
特に孫請けですが、転職についてどのようにすべきかについてお話させて頂きます。
Contents
理解できてる?ITゼネコンのピラミッド構造
SEや、IT業界に携わっている方であれば、このITゼネコンの構造というのは大体ご理解頂いていると思います。
まず、トップの元請け(大手ITベンダー)があって、その次に下請け、その次が孫請けとなっております。
フリーは一旦置いて、これらのピラミッド構造が下から上に向けてSE単価が上がる構造になっております。
あくまで参考程度のSE単価になっていますが、大手ITベンダーであれば150万~300万。
もちろん参考価格なので300万以上のSE単価もありますし、孫請けであれば150万以下のSE単価もあります。
例えば、地方で働いているSEの場合だと50万円以下の場合もあります。
SEでなく、PGやテスターのみも考えられます。
まずは、あなた自身がITゼネコンのピラミッド構造でどこに属しているのかを把握することが大事です。
あなたは、どちらに属していますか?
参考までに、私の場合は下請けに属していた地方SEなので、SE単価が約100万円程度でした。
“人財”と称しながら“人材”として扱う下請け・孫請け会社
先程のピラミッド構造を踏まえた上で、“人財”と称しながら“人材”として扱う下請け・孫請け会社について紹介します。
内容に入る前に、以前このような記事がありました。
『まさかの人材不足倒産がやってくる!』(東洋経済ONLINE)
東洋経済ONLINEの記事ですが、抜粋した内容がこちらです。
綱渡りの対応――
もちろん、エンジニア不足の状態は半年前にもありました。
ただ、伝家の宝刀を抜けば、簡単に問題は解決したのです。
つまり、人材採用系の会社に対する費用の割増を容認する特別キャンペーンを行えばよかったのです。具体的には
「エンジニアの急募キャンペーンを開催するので、よろしくお願いします」と人材会社に連絡し・・・
出典:東洋経済ONLINE
要は、開発を請け負う会社は人を”財産”だと言っている中でも、実際は人を”材料”、つまり道具のように必要になった時集める体制となっております。
道具は使う時に用意すれば良い。
下請け・孫請け会社の体制はこのようになっております。
東洋経済ONLINEの例にもありますが、人財が集まらなかった場合、とりあえず誰でもいいからということで人海戦術で他部所から人を割り当てるという現場がよく見受けられます。
そのような会社で多く見られる傾向といえば、割に合わない突然の依頼や残業や休日出勤を余儀なくされ、従業員の不満が溜まっていきやすく、転職希望者が増える流れに陥ります。
転職したい人は下請け、孫請けがメイン
前述したように、転職希望者は下請け・孫請けからの希望が多いです。
“人材”として扱われているというのも立派な理由ですが、主な理由として、以下の理由が考えられます。
- 残業ばかりで時間に余裕が無い
- 給料等の待遇に不満
- スキルアップを目指したいけど余裕が無い
- 上司や職場の人間関係の悩み
- 将来独立や起業をしたい
- 今より良い条件で働きたい
ITゼネコンにおける下請け、孫請け会社からは、不満がすごく出てきます。
下請け、孫請け会社の場合、残業がサービス残業になる可能性が高く、休日出勤も当然のように指示されます。
休日の予定を入れようとしても、「予定を入れてはいけない」と指示される場合もあります。
この負の状態から抜け出すために、下請け、孫請け会社の社員たちは、様々な努力をします。
資格を取れば収入が上がるのかなと思い、スキルアップを図るも現実には資格勉強する余裕が無い。
投資に関する勉強したいけども、勉強する余裕すら無い。
下請け、孫請けの方達というのは、このような悩みに尽きません。
元請けに近付けば近付くほど、収入面が高いということもあり、金銭面での不満は無かったりします。
責任、企画や営業等で忙しい面もありますが、下請け、孫請けが抱える代表的な不満はありません。
現に、大手IT業者からは下請け、孫請け会社と比べると、転職を希望者は少ない傾向にあります。
孫請けは、とにかくフリーランスなるべき
一番深刻に考えて頂きたいのは孫請け会社に勤める正社員です。
孫請け会社は、フリーランスと比べると同じ位置にあるわけです。
孫請けの仕事内容というのは、フリーランスが行う業務とほぼ同じです。
もしくはフリーランスSE以下の仕事内容となります(例:テスター等)
同様の仕事内容ならば、収入面はもちろん孫請け会社と同じように契約するわけですが、フリーランスSEだとSE単価から、8~9割くらいは貰える会社がほとんどです。
約9割は貰えると思って頂いて結構です。
実際に孫請け会社に勤めている方で、収入が低いと思った方は、東京の会社に勤める正社員3年目で手取り12〜13万円という低収入の会社員の方もいらっしゃいました。
正社員だから”安定”という表現は、もう死語ですね。
断然、同様の仕事をするのであれば、フリーランスSEになったほうが良いです。
余裕のできた時間とお金で、もっと別のもの(スキルアップ等)に時間をかけるべきです。
下請け・孫請け会社間で転職
このピラミッド構造で収入アップに繋げるのに手っ取り早い事が上に行くことですが、実際は上の会社へ転職することはほとんど見受けられません。
以下のような転職をお勧めします。
孫請け→下請け
下請け→大手ITベンダー、エンドユーザー、外資系企業
しかし、転職しても横の会社へしか転職する方が多いです。図を参考にしてください。
身近にいらっしゃいませんか?
勤めていた会社に不満があり、ここよりはマシ!という考えで同様の会社へ転職される方は多いと思います。
当然、同様の会社に移っただけなので、給料は勿論上がるわけでもなく、業界が変わるわけでもないので、収入として見える結果は大して変わらないのです。(環境は当然変わりますが)
なので、転職を考えているのであれば本気で上を目指すか、若しくは下請け、孫請けに勤めている方なら同じピラミッドに位置しても、金銭的・時間的に余裕ができるフリーランスのSEになる事をお勧めします。
孫請けから、下請け会社へ格上げなっても給料変わらない現実
孫請けから下請けの会社へ転職ができた場合も、残念ながら下請けと孫請けはそこまで給料が変わらないので、目指すのであれば、元請けしかありません。
以下の3つを目指して下さい。
これらへ転職しない限り収入アップはまず見込めません。
- 大手ITベンダー企業
- エンドユーザーのシステム部門
- 外資系IT企業
また、孫請けから下請けへ転職した場合は当然、残業や責任も増えます。
しかし、SE単価は上がるとはいえ給与収入は横ばい。
求人情報からもわかりますよね。
転職後も、「転職市場の壁」という壁に阻まれます。
参考リンク:会社員が経済的自由になれない4つの壁とは?会社員が副業禁止の理由
会社員が経済的自由になれない4つの壁ということでご紹介しています。
大手ITベンダーに転職したところで、能力評価といっても未だに年功序列型が残っており、転職先の会社に長く居るほうが結果的に評価されやすいという現実があります。
転職による一時的の収入アップは見込めるかと思いますが、出世による更なる収入アップはまだまだ先になりそうです。
仕事内容変わらないけど収入あがるフリーランス
仕事内容は変わらないですが、収入は当然フリーランスのほうが上がります。
前述したように、孫請け契約であったとしてもSE単価が契約金として報酬となります。
単価アップを見込むのであれば、高額案件を目指すと良いかと。
勿論SE単価が高額になれば、会社が求めているスキルが高度になりますが、SE単価アップの可能性があります。
また、今まで足りない人材をプロパー社員で補っていた人海戦術的な方策はフリーランスSEにとっては無関係になります。
そのため、孫請け会社に勤める正社員とは違い時間に余裕が持てます。
その空いた時間とお金を有効活用できるわけです。
得た時間とお金は、そのまま無駄に使うわけではなく、上手く別のものに投資して、今後の為に例えば投資、ビジネスでも良いですし、他の教養の為に自己投資に利用すべきです。
浪費ではなく、投資するのです。
21世紀は、「会社の時代」というよりは「個人の時代」と言われているように、個人が活躍する時代ですので、その流れに乗るように今から取り組むべきです。
参考サイト:「SE転職のススメ」より
おわりに
フリーランスSEに関する、もしくは転職に関してのご相談を随時受け付けております。
数名の正社員の方から、会社を辞めたいということで不満の悩みを頂いております。
- 残業ばかりで時間に余裕がない
- 給料等の待遇に不満
- スキルアップを目指したいけど余裕が無い
- 上司や職場の人間関係に悩み
- 将来、独立や起業をしたい
- とにかく今より良い勤務条件で働きたい
とにかく、今より良い勤務条件で働きたいという方は、フリーランスSEになった上で、どのような仕事内容をしたいのか、そういったものを踏まえた上でご相談ができるかと思います。
是非そのような悩みがある方は、随時相談を受け付けてますのでご連絡をお願いします。
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ここまでお読み頂いた方の中には既にフリーランスSEの方や、フリーランスSEを目指している方もいらっしゃるでしょう。
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